投資で儲かる情報が世の中に出回らない2つの理由と【カモにならない為の防衛策】について

先日、友人から
「株式投資の有益情報」を配信するという謳い文句の
メールマガジンに登録した方が良いのか聞かれたので、迷わずNOと答えました。

なぜNOと答えたのか?

それは、本当に有益な情報が
「登録すれば誰でも閲覧できるような媒体」で
発信される訳が無いと考えているからです。

「いやいや、もしかすると本当に有益な情報を発信しているかも知れないよ」

そう思う人も居らっしゃるかも知れませんが、
残念ながら、そんなに甘い話はありませんし、
そのような考え方をしている限り、高確率でカモになるため気を付けてください。

今回は「投資で儲かる有益な情報など、世の中に出回る訳が無い」と考える理由と、
投資でカモにならない為の防衛策について詳しくお伝えしていきます。

【理由その1】投資の世界は基本的にゼロサムゲームだから

投資で有益な情報が世の中に出回らない理由の1つ目として、
投資の世界が基本的にゼロサムゲームである事が挙げられます。

投資には、株式投資やFX、仮想通貨など様々な方法がありますが、
それらにおいて共通するのは「安く買って、高く売ることで利益を出す」という点です。

例えば、あなたがAという銘柄を1万円で購入し、
その後時間が経過してAという銘柄の価値が2万円に上がった時に売却すれば、
計算上では1万円の差益が出るという形になりますね。

このように、あなたが買った時よりも銘柄が値上がりすれば、
「安く買って、高く売る」を実現することが出来るため、
利益を出して儲けることが可能になる訳です。

そして、ここで注目すべきなのが、
あなたが「安く買って、高く売る」を実現できる時、
その裏には「あなたが売った銘柄Aを高い値段で購入し、損をしている人間」が必ず存在しているという点です。

銘柄の価値は「その銘柄を欲しいと思って買う人」が多ければ多いほど上昇し、
逆に「その銘柄を売る人」が多ければ多いほど下落するというシステムになっているので、
あなたが安く買ったAという銘柄に価値を感じ、高く買ってくれる人の存在が無くては
Aという銘柄を売ることで利益を得ることが出来ません。

つまり、大なり小なり投資での利益というものは
「裏で誰かが高く買って損をしているから、売った際に利益が出る」
というシステムになっているのです。

このように、投資では基本的に
参加者全員が勝つことは無く、
「利益を出す勝者」と「損をする敗者」で
全体のバランスを取っているゼロサムゲームの側面があるため、
勝つためには、自分が例え有益な情報を知っていたとしても、
それを他者に教えない方が俄然有利となります。

ましてや、不特定多数が閲覧できるような媒体に有益な情報を流すなんて事は、
何の得も無いどころか、自分が損をしてしまう確率を高めるだけなので、
よほどのお人好しでもない限り有り得ない事だと言えるでしょう。

【理由その2】多数派に入ると損をする確率が高くなるため

投資の世界は、ゼロサムゲームの側面があると
先程もお話しましたが、それに加えて
「市場に参入している多数の人間の動き」に影響を受けるという点も注目すべきポイントです。

銘柄の価値は、多数の人が買いに走る時に値上がりし、
多数の人が売りに走る時に値下がりしていきます。

このように「多数派とされる人間の動き方」によって、
銘柄の価値が上がったり下がったりと変動していく訳です。

もし、自分が投資で利益を出したいのであれば、
自分以外の「多数派とされる人間の動き方」を見つつ、
それと同じ行動をしないことが重要になってきます。

なぜなら、大多数の人と同じ動きをすればするほど
価格が高くなっている時に購入し、安くなった時に売る羽目になり、結果的に損をしてしまうからです。

利益を出すためには、大多数の人とは逆に
価格が安いうちに購入しておき、
価格が高くなってきた時にタイミングを見計らって売らなければなりません。

そんな時、誰でも閲覧できる所で公開されている情報が
参考になるはずがありませんし、
仮に参考にしてしまうと、多数派と同じ行動パターンになってしまうのがオチです。

つまり、世の中に広く出回っている情報ほど、
「多数派に近づく情報」であり、損をする可能性が高くなると言えます。

利益を出す「少数派」となるための情報は、秘匿性が高く、
誰もが閲覧できる場所に出回るはずがありません。

有益な情報は、多くの人に知られていないからこそ価値がある。

これが、「投資で儲かる有益な情報など、世の中に出回る訳が無い」という
2つ目の理由です。

投資でカモにならない為の防衛策は?

ここまでの話で、仮に投資で儲かる有益な情報があったとしても、
それは決して広く世の中に出回るはずが無いといった理由について
お分かり頂けたと思います。

しかし、人間というのは常にベストな状態ではありませんから、
心や体が弱っている時、「有益な情報」という甘い言葉を聞いてしまうと
心がグラついてしまう事もあるかも知れません。

それでも、ここは負けずにグッと堪えてください。

そんな言葉に踊らされてしまったが最後、
カモにされることがほぼ確定してしまうからです。

そして、こう考えてみてください。

「その有益な情報とやらを流すことで、得をするのは一体誰だろうか?」

あなたが得をするのでしょうか?

いいえ、違います。

この場合、情報発信元の人間が得をするのです。

「有益な情報がある」と言って不特定多数の人を誘い、
例えば、ある銘柄の購入を促したりするなど
「特定の行動をするよう誘導」することができれば、どうでしょうか?

情報発信元の人間は、それとは逆の行動をすることで
市場における「少数派」となり、利益を得やすくなりますね。

逆に言うと、情報に飛びついた側は、
多数派として動くよう誘導されてしまうため、
利益を得るどころか、損をしてしまう可能性が高くなります。

つまり、情報発信元の人間にとって、
情報に飛びついてきた人間は利用価値のあるカモなのです。

カモになってしまうと、
他人から美味しい所を吸い上げられるだけで
自分のところに利益が回ってくることはありません。

そうならない為にも、
有益な情報とか、儲かる情報などといった
甘い言葉が出てきた場合は、

「これは発信者が得をする為の策略なのではないか?」

このように一旦立ち止まって考えることが大切です。

甘い言葉には、必ず裏があります。

その「裏」を見極められるよう、
普段から十分に注意していきましょう。



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